家の屋根に太陽光を付けて余った電気を売るには、主に2つの手続きが必要です。
1. 電力会社との手続き:電力会社の電線につなぐための契約(接続契約)と、電気を買い取ってもらう契約
2. 国の認定(事業計画認定):固定価格買取制度(FIT)で電気を買い取ってもらうための、経済産業省の認定
資源エネルギー庁の案内では、国の認定を受けるには、あらかじめ電力会社から電線につなぐことについて同意を得ておく必要があるとされています。また、住宅用の太陽光(50kW未満)の認定の申請は、依頼を受けた工務店や販売会社などが代わりに行うことができ、その場合は、申請のときに登録したご本人のメールアドレスに確認のメールが届きます。
省エネ相談室のアンケートをいただいたお客様1,301件のうち37件が、引き渡しのときの不安・不明点として「連系等の流れ」に丸を付けています。この記事では、申請の流れと、ご本人がすること、かかる期間をまとめます。
目次
申請の流れ(国の案内のモデルケース)
資源エネルギー庁の「FIT・FIP制度ガイドブック」(2026年度版)には、50kW未満の太陽光の場合の流れが、モデルケースとして載っています。個別の事情で順番が前後することがある、とされています。
| 順番 | 手続き・作業 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 計画・見積もり | 設置場所を決め、販売店などで具体的な条件を決めて見積もりをとる |
| 2 | 電力会社への接続の申込み | 電線につなぐための契約(接続契約)を申し込み、締結する |
| 3 | 国の認定の申請 | 電子申請で、経済産業省に事業計画の認定を申請する |
| 4 | 認定 | 経済産業省から認定を受ける。このとき買取価格(調達価格)が決まる |
| 5 | 設置工事・完成 | パネル・パワーコンディショナなどを取り付ける |
| 6 | 電気の買取開始 | 電力会社に電気を供給し始める。ここから買取期間(10年)が数えられる |
あわせて、電力会社とは、電気を買い取ってもらう契約(特定契約)も申し込み、締結します。

申請は誰がする?ご本人がすること
工務店や販売会社が代わりに申請できる
資源エネルギー庁の案内では、50kW未満の太陽光の認定の申請は、ご本人(事業者)から依頼を受けた工務店や販売会社などの「登録者」が、手続きを行うことができるとされています。依頼して代わりに申請してもらう場合は、ご本人からの委任状や、ご本人の印鑑証明書(申請日より3か月前までの間に発行されたもの)を添付することとされています。
届いたメールで「承諾」する
代わりに申請してもらう場合、申請のときにご本人のメールアドレスを登録しておくと、申請の内容に問題がないかを確認するメールがご本人に届きます。ご本人は、メールの指示に従って、電子申請のサイトで内容を確かめ、「承諾」か「拒否」をします。「承諾」が確認されてから審査が始まります。国のガイドブックでは、ご本人のメールアドレスの登録は必須とされています(資源エネルギー庁の案内では、メールアドレスを登録せずに委任状を添付した場合は、確認のメールは送られないとされています)。申請を頼むときは、どのメールアドレスを登録するかを会社と確かめておきましょう。
申請を頼んだあとに国の電子申請のサイトからメールが届いたら、内容を確かめて承諾しましょう。わからないことは、申請を頼んだ会社に確かめてください。
認定されたら「認定通知書」をダウンロード
認定されると、ご本人と登録者にメールで知らせが届き、電子申請のサイトで認定通知書をダウンロードできるようになります。認定通知書は、買取価格や設備の情報が書かれた大切な書類です。取扱説明書・保証書と一緒に保管しておきましょう。
申請から認定までの期間
資源エネルギー庁の案内では、申請してから認定まで、10kW未満の太陽光は2〜3か月程度かかるとされています(接続契約書が添付されないなど、不備がある場合を除く)。書類に不備があると、認定までの期間が長くなります。
工事の日程や、電気の買取が始まる時期は、申請や電力会社の手続きの進み具合で変わります。目安は、申請を頼む会社に確かめましょう。
認定のあとに気をつけること
10kW未満は、1年以内に運転を始めないと認定が失効する
ガイドブックでは、運転開始の期限が決められていて、10kW未満の太陽光は、認定から1年を過ぎると認定が失効するとされています。認定を受けたら、期限までに工事を終えて電気の供給を始める必要があります。
設置費用の報告が必要
ガイドブックでは、認定を受けた人は定期報告をする必要があり、10kW未満の太陽光の場合は、設置にかかった費用の報告(設置費用報告)が必要とされています(年間の運転費用の報告は、経済産業大臣が求めた場合)。定期報告は認定の基準として義務づけられていて、期限までに出さないと、指導や認定取消しなどの対象になる場合がある、とされています。報告のしかたは、申請を頼んだ会社にも確かめておきましょう。
補助金の申請は別
国の認定や電力会社の手続きとは別に、自治体の補助金を使う場合は、補助金の申請が必要です。申請の時期(工事の前か後か)は自治体によって違います。福岡県内の補助金は、こちらで解説しています。
→ 【2026年度】福岡県の太陽光・蓄電池補助金を市町村別に解説
省エネ相談室では、太陽光・蓄電池の無料のシミュレーションをしています。手続きの流れについても、お気軽にご相談ください。
よくある質問
太陽光を付けるとき、自分で申請しないといけませんか?
国の認定の申請は、依頼を受けた工務店や販売会社などが代わりに行うことができます。その場合、登録したご本人のメールアドレスに確認のメールが届くので、内容を確かめて「承諾」します。承諾が確認されてから審査が始まります。
申請から認定まで、どれくらいかかりますか?
資源エネルギー庁の案内では、10kW未満の太陽光は2〜3か月程度とされています。書類に不備があると長くなります。
認定通知書はどこで受け取れますか?
認定されるとメールで知らせが届き、電子申請のサイトで認定通知書をダウンロードできます。
電力会社の手続きと国の認定は、どちらが先ですか?
国の認定を受けるには、あらかじめ電力会社から電線につなぐことについて同意を得ておく必要があります。国の案内のモデルケースでは、電力会社への接続の申込み・契約のあとに、国の認定を申請する流れになっています。
まとめ
- 手続きは2つ:電力会社との手続き(接続契約・買取の契約)と、国の認定(事業計画認定)
- 順番:国の認定には、あらかじめ電力会社の同意が必要
- 申請は代わりに頼める:登録したご本人のメールアドレスに届くメールで「承諾」すると審査が始まる
- 期間:10kW未満は申請から認定まで2〜3か月程度
- 認定のあと:10kW未満は1年以内に運転を始めないと失効。設置費用の報告が必要