「太陽光発電 悪質業者一覧 福岡」で検索してこのページに来られた方が多いと思います。
先にお伝えしておきます。そういう一覧は存在しません。そして、もし特定の会社名を並べたページがあったとしても、それを判断材料にするのは危険です。理由は後で説明します。
ただ「福岡で業者を選ぶときに、自分で確認できること」は確実にあります。この記事ではそれを手順としてお伝えします。
省エネ相談室は福岡県内で太陽光・蓄電池を施工している会社です。身内の立場ではありますが、だからこそ「どこを見られると困る会社があるか」が分かります。その視点で書きます。
目次
なぜ「悪質業者一覧」は存在しないのか

公的機関は「悪質業者」として社名を公表していません
国民生活センターや各自治体は、太陽光の訪問販売に関する注意喚起を出しています。ただし「この会社が悪質」という形で社名を公表することは、原則としてありません。
特定商取引法に違反して行政処分を受けた事業者は、消費者庁の「特定商取引法ガイド」で公表されています。消費者庁・経済産業局・都道府県の処分を、事業者名や商品(「蓄電池」「太陽光」など)、取引の種類(訪問販売など)で検索できます(原則として5年間掲載)。ただし、処分は違反が確認されたあとに出るものなので、見つからないことは「問題がない」証明にはなりません。調べ方は太陽光発電の悪質業者一覧はある?行政処分の調べ方と手口でご説明しています。
社名を並べているページを信用してはいけない理由
検索すると「悪質業者リスト」のような書き方をしているページが出てきます。ここは冷静に見ていただきたい点です。
- 誰が、どの根拠で「悪質」と判定したのかが書かれていないことが多い
- そのページ自体が、別の業者を紹介するための入口になっている場合がある
- 社名を挙げて批判する行為は、事実でなければ名誉に関わる問題になり得る
省エネ相談室はこの記事で他社名を挙げません。それが誠実だと考えているからです。かわりに、ご自身で確認できる客観的な項目をお伝えします。
福岡では実際に何が検索されているか
KW調査をすると、福岡のエリアで次のような言葉が検索されていることが分かります。
- 太陽光発電 悪質業者一覧 福岡
- 福岡 太陽光 詐欺
- 福岡 蓄電池 営業
- 福岡 太陽光 会社 倒産 / 福岡 太陽光 破産
- 蓄電池 補助金 詐欺 / 蓄電池 補助金 怪しい
「倒産」「破産」が検索されている点は見逃せません。悪質な営業だけでなく、契約した会社がなくなることへの不安が実際にあるということです。この点は後の章で扱います。
自治体も注意喚起を出しています
福岡県内では、市が公式サイトで「市が実施していない補助金情報にご注意ください」という趣旨の注意喚起を出している例があります。
つまり実在しない補助金を材料にした営業が、実際に福岡で起きているということです。補助金の話が出たときの確認方法は後述します。
契約前に確認できる6つのこと
ここが本題です。すべて、ご自身で確認できます。
1. 建設業許可・電気工事業の登録があるか
太陽光の設置工事には、工事の規模に応じて建設業の許可や電気工事業の登録が必要です。
確認方法:会社のWebサイトに許可番号・登録番号が記載されているかを見ます。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で、許可番号から実在を確認できます。
記載がない、聞いても答えられない場合はその時点で見送って構いません。
2. 施工実績をどこまで開示しているか
ここが最も差が出る項目だと考えています。
「施工実績1,000件」と書くだけなら誰でもできます。見るべきはその中身が確認できる形で出ているかです。
| 開示レベル | 判断 |
|---|---|
| 件数だけ(例:実績1,000件) | 検証できない |
| 写真だけ | どこの現場か分からない |
| エリア・設備構成・型番・容量まで | 検証できる |
参考として、省エネ相談室は施工事例一覧で福岡県内133件を、市町村・設備構成・メーカー・型番・容量まで公開しています。ご自宅の近隣の事例があるかも確認できます。
他社を見るときも、同じ粒度で出しているかを基準にしてください。
3. 見積書に型番が書かれているか
これは即座に判断できる項目です。
見積書に「太陽光発電システム 一式 ○○万円」としか書かれていない場合、何が設置されるのか確認できません。
必要な記載はこれだけあります。
- 太陽光パネルのメーカーと型番、枚数、合計出力(kW)
- パワーコンディショナのメーカーと型番
- 蓄電池のメーカーと型番、容量(kWh)
- 工事費の内訳(架台・電気工事・申請費など)
- 保証の内容と年数
型番が分かれば、その製品の保証年数や性能をご自身で調べられます。逆に型番を書きたがらない場合は、比較されたくない理由があると考えるのが自然です。
ちなみに省エネ相談室では、取扱製品のスペック(太陽光23型番・蓄電池44型番)を記事で公開しています。 蓄電池のメーカー比較で、保証年数や重塩害対応の有無まで並べています。
4. その製品が本当にご自宅に設置できるか
意外に見落とされる点です。提案された機種が、その立地に設置できない場合があります。
特に福岡は海に面したエリアが多い点が重要です。糸島市・福津市・宗像市・芦屋町・遠賀郡などの沿岸部では、塩害・重塩害への対応が必要になります。
取扱44型番のうち重塩害地域に設置できるのは23型番だけで、メーカーによってはゼロです。「海が近いのに重塩害非対応の機種を提案されている」場合は、その場で確認したほうがよいです。
詳しくは蓄電池のメーカー比較と対応エリアのページをご覧ください。
5. クーリングオフの説明があったか
訪問販売による契約には、法律で定められたクーリングオフの期間があります(訪問販売の場合、法定の書面を受け取った日から8日間)。
契約時にこの説明があったか、書面に記載されているかを確認してください。説明がないまま契約を急がされた場合は、その点自体が判断材料になります。
期間を過ぎた後でも、契約書面に不備がある場合などは相談できることがあります。迷ったら消費生活センター(局番なしの188)に相談してください。これは無料で、業者に知られることもありません。
6. 補助金の話が出たら、必ず自分で確認する
前述のとおり、福岡県内では市が「実施していない補助金情報にご注意ください」と注意喚起している例があります。
確認方法はシンプルです。お住まいの市町村の公式サイトで検索してください。補助金は必ず自治体の公式ページに要件と期間が掲載されています。営業担当の説明だけを根拠にしないでください。
福岡県内の補助金の実施状況は【2026年度】福岡県の太陽光・蓄電池の補助金を市町村別に解説にまとめています。実施していない市町村も、そう明記しています。
訪問販売で気をつけたい言い方
訪問販売そのものが悪いわけではありません。ただし次のような言い方が出たときは、いったん止まってください。
| 言われたこと | なぜ止まるべきか |
|---|---|
| 「今日契約すれば特別価格」 | 設備の価格が当日限りで変わる理由がない |
| 「近所でまとめて工事するので安くなる」 | 確認のしようがない。実際の工事単位とは無関係 |
| 「補助金の枠が今日で終わる」 | 補助金の期間は自治体の公式サイトで確認できる |
| 「モニター価格・実績協力価格」 | 相場が分からない状態にする言い方 |
| 「屋根を無料で点検します」 | 点検の結果として高額な工事を提案する流れになりやすい |
| 「電気代が必ず○円下がる」 | 発電量は屋根の条件で変わる。「必ず」は言えない |
共通しているのは「その場で決めさせようとする」点です。設備の設置は急ぐ理由がありません。持ち帰って比較する時間を取らせない提案は、それだけで避ける理由になります。
「無料点検」を勧められたときの対応
屋根に上がる作業には、本来リスクと費用が伴います。それを無料で行う理由が説明できるかを聞いてください。
また、点検の結果を写真で見せられたとしても、それがご自宅の屋根だと確認できるかは別問題です。撮影の様子を一緒に確認する、複数社に見てもらう、といった対応が有効です。
国民生活センターや各都道府県も、住宅の無料点検を装った営業について注意喚起を出しています。判断に迷ったら消費生活センター(188)にご相談ください。
「会社が倒産したらどうなるのか」への備え
福岡で「太陽光 会社 倒産」「太陽光 破産」が検索されている件です。これは現実的な不安なので、正面からお答えします。
メーカー保証と施工保証は別です
| 誰が保証するか | 施工会社がなくなったら | |
|---|---|---|
| メーカー保証(機器・出力・容量) | 製品メーカー | 原則として有効 |
| 施工保証(工事に起因する不具合) | 施工した会社 | 受けられなくなる可能性がある |
つまり製品自体の保証は残りますが、雨漏りなど工事に起因する部分は影響を受けます。
だから確認しておくこと
- 保証書はメーカー発行か、施工会社発行か(両方あるのが望ましい)
- メーカーの施工認定を受けている会社か(認定施工店なら、他の認定店が対応できる場合がある)
- 第三者機関の保証(工事保証の保険など)に加入しているか
参考として、取扱メーカーのなかには長州産業の「施工保証10年」のように、メーカー側が工事に起因する不具合を保証する仕組みを持つ製品があります(取扱23型番のうち長州産業のみ)。詳しくは長州産業の記事でご説明しています。
会社の継続性を見る方法
断定的な判断はできませんが、確認できる材料はあります。
- 設立年(法人番号公表サイトで確認できます)
- 施工実績が継続的に出ているか(直近だけでなく数年分あるか)
- 実店舗・事務所の所在が明記されているか
- 代表者名が公開されているか
省エネ相談室が開示していること
ここまで「確認しましょう」と書いてきたので、自社の状況もお示しします。同じ基準で見ていただいて構いません。
| 確認項目 | 省エネ相談室の状況 |
|---|---|
| 施工事例の開示 | 福岡県内133件を市町村・設備構成・メーカー・型番・容量まで公開(施工事例) |
| 対応エリアの明示 | 35市町と14区(福岡市・北九州市)のエリアページで、そのエリアの施工事例と補助金の状況を公開(対応エリア) |
| 取扱製品の開示 | 太陽光23型番・蓄電池44型番のスペックと保証年数を記事で公開 |
| 取扱がないものの明示 | エコキュートは現在サービス対象外 |
| 不利な情報の開示 | シャープの保証が取扱内で最短であること、ニチコン・長府工産が重塩害非対応であることを記事に書いています |
| 補助金の実施状況 | 実施していない市町村も明記(福岡の補助金) |
都合の悪いことを書いているかどうかは、判断材料として使えます。すべての製品を「おすすめ」としている会社は、比較していないか、比較させたくないかのどちらかです。
相見積もりを取るときのコツ
同じ条件で比べられる形にする
複数社から見積もりを取っても、容量や型番が違えば比較できません。次のように伝えると比べやすくなります。
- 「太陽光○kW前後、蓄電池○kWh前後で」と条件を揃える
- 「型番を明記してください」と伝える
- 「保証の年数と内容を書いてください」と伝える
安さだけで決めない
同じ容量でも型番によって保証年数が10年以上違います。取扱型番で言えば、太陽光パネルの出力保証は20年から35年まで幅があります。
「安い見積もりは、保証の短い型番かもしれない」という視点で見てください。詳しくは太陽光パネルの寿命と蓄電池の寿命でご説明しています。
蓄電池の見積もりの依頼の仕方と、見積書で確かめる項目は蓄電池の見積もりは何社?見積書で確かめる項目と比べ方にまとめています。
よくある質問
福岡の悪質業者の一覧はどこで見られますか?
国や自治体が作った「悪質業者一覧」はありません。ただし、行政処分を受けた事業者は、消費者庁の「特定商取引法ガイド」で検索できます。社名を並べた民間のページは、どの処分にもとづくかが書かれているかを確かめてください。この記事の確認手順もお使いください。
訪問販売で契約してしまいました。どうすればいいですか?
まず消費生活センター(局番なしの188)にご相談ください。無料で、業者に知られることもありません。訪問販売の場合、法定の書面を受け取った日から8日間はクーリングオフができます。期間を過ぎていても、書面に不備がある場合などは相談できることがあります。
「補助金が使える」と言われましたが本当か分かりません
お住まいの市町村の公式サイトで確認してください。補助金は必ず自治体の公式ページに要件と期間が掲載されています。福岡県内では市が「実施していない補助金情報にご注意ください」と注意喚起している例もあります。福岡の補助金の記事に市町村別の状況をまとめています。
見積書のどこを見ればいいですか?
型番が書かれているかを最初に見てください。「一式」だけの見積書では何が設置されるか確認できません。パネル・パワコン・蓄電池それぞれのメーカーと型番、容量、保証年数の記載が必要です。
施工した会社が倒産したら保証はどうなりますか?
メーカー保証(機器・出力・容量)は原則として有効です。一方、工事に起因する不具合を保証する施工保証は受けられなくなる可能性があります。保証書がメーカー発行か施工会社発行か、メーカーの施工認定を受けているかを事前に確認しておくと備えになります。
相見積もりは何社くらい取るべきですか?
3社程度が目安です(国の蓄電池補助金の公募要領も「三者見積等」をすすめていました)。ただ、社数よりも、どの会社にも同じ条件で依頼できているかが大切です。容量と型番の条件を揃えて依頼し、保証年数まで書いてもらってください。依頼の仕方と見積書の確かめ方は蓄電池の見積もりは何社?見積書で確かめる項目と比べ方でご説明しています。
海の近くですが、注意することはありますか?
あります。塩害・重塩害地域では設置できる機種が限られます。取扱44型番のうち重塩害対応は23型番で、メーカーによってはゼロです。海が近いのに重塩害非対応の機種を提案されている場合は、その場で確認してください。糸島市・福津市・宗像市・芦屋町・遠賀郡などが該当する可能性があります。
相場を知っておくことが、最大の防御になります
業者の実態を確認することと同じくらい、相場を知っておくことが判断の助けになります。金額の妥当性を自分で判断できるようになるためです。
- 太陽光発電の設置費用 — 公的な平均は1kWあたり30.1万円(既築)
- 蓄電池の価格・費用相場 — 公的な水準は1kWhあたり17〜22万円
見積総額を容量で割って単価に直すと、公的データと比べられます。大きく離れている場合は、その理由を聞く価値があります。「一式」だけの見積書では、この確認ができません。
「デメリットは何ですか」と聞いてみてください
業者を見極める質問として、これは有効です。金額と数字で答えられるか、抽象的な話で流すかで判断できます。
比較の材料として、公的データで整理したものを置いています。
蓄電池とセットで考える場合は
太陽光は蓄電池と組み合わせると、発電した電気を夜も使えるようになります。とくに卒FIT後は、売電7.00円より自家消費27.45円のほうが価値が高くなります。
※27.45円/kWhは、2026年度の調達価格の算定に使う想定値(大手電力の家庭用電気料金単価の10年平均+消費税)で、各家庭の実際の単価ではありません。
セットで導入する場合の判断基準・費用・容量の決め方は太陽光発電と蓄電池をセットで導入する完全ガイド|福岡の施工事例133件のうち併用90件と費用相場にまとめています。
ご相談はお気軽に
他社で受けた見積書を持ってきていただいて構いません。型番から保証内容と性能を確認し、ご自宅の条件(海からの距離、屋根の向き、設置スペース)に合っているかを一緒に見ます。
その結果「他社の提案のほうが条件に合っている」となれば、そうお伝えします。無理な勧誘はいたしません。判断材料が揃っていない状態で契約することが、一番避けたい事態だと考えています。
まとめ|一覧を探すより、確認手順を持つ
- 「悪質業者一覧」は存在しない。ただし行政処分は消費者庁の「特定商取引法ガイド」で検索できる。社名を並べたページは根拠を確認する
- 確認できることは6つある:①建設業許可・電気工事業の登録 ②施工実績の開示レベル ③見積書の型番記載 ④その立地に設置できる機種か ⑤クーリングオフの説明 ⑥補助金は自治体の公式サイトで確認
- 「今日だけ」「枠が終わる」は止まる合図。設備の設置に急ぐ理由はない
- 倒産リスクへの備えは、保証書の発行元とメーカー施工認定の確認。メーカー保証は残るが施工保証は影響を受ける
- 福岡は海に面したエリアが多い。重塩害対応は取扱44型番のうち23型番だけ。立地に合わない提案は確認する
- 迷ったら消費生活センター(188)へ。無料で、業者に知られることもない
- 都合の悪いことを書いているかは判断材料になる。すべてを「おすすめ」とする会社は比較させたくない可能性がある
省エネ相談室も一つの選択肢にすぎません。この記事の確認手順を、当社を見るときにも使ってください。そのうえでご相談いただけるなら、誠実にお応えします。