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【2026年度】福岡県の太陽光・蓄電池の補助金を市町村別に解説|実施していない市もあります
【2026年度】福岡県の太陽光・蓄電池の補助金を市町村別に解説|実施していない市もあります

福岡県で太陽光発電や蓄電池の補助金を調べると、比較サイトの情報が上位に出てきます。ただ読んでみると「どの自治体の制度なのか」が分かりにくく、自分の市で使えるのかどうかが結局わからない、ということが起こりがちです。

そこで省エネ相談室では、福岡県内15市町の公式ページを1件ずつ直接確認しました(2026年8月時点。宗像市は2026年10月に追加で確認)。結果として、市町村独自の制度がある自治体と、まったくない自治体にはっきり分かれました。

この記事では、その調査結果を市町村別にお伝えします。「ありません」もはっきり書きます。使えない制度を期待して契約を進めてしまうことのほうが、お客様にとって損失が大きいと考えているためです。

目次

福岡県内で市町村独自の補助金がある自治体

福岡県内15市町の補助金調査結果。独自の補助制度があったのは5自治体(糸島市・福岡市・みやま市・上毛町・宗像市)、確認できなかったのは10市町。施工事例のある市町村は37

調査した15市町のうち、住宅用の太陽光発電・蓄電池に独自の補助制度があったのは5つでした(宗像市は2026年10月に追加で確認)。

自治体太陽光発電蓄電池
糸島市1kWあたり7万円(上限9kW相当)設置費用の1/3(上限10kWh相当)
福岡市(太陽光とHEMSが必須条件)機器費の1/2(上限15〜45万円)
みやま市1kWあたり2万円(上限8万円)1kWhあたり2万円(上限10万円)
築上郡上毛町1kWあたり5万円(上限20万円)1kWhあたり3万円(上限10万円)
宗像市出力(上限4kW)×7万円価格の1/3(上限6kWh。1kWhあたり14万1千円以下が条件)

糸島市|太陽光1kWあたり7万円、ただし蓄電池のみは対象外

糸島市には「脱炭素推進重点対策加速化事業 住宅用太陽光発電等補助金」があります。太陽光発電が1kWあたり7万円(9kW相当額を上限)、蓄電池が設置費用の3分の1(10kWh相当額を上限)です。

注意点が2つあります。1つは発電した電力量の30%以上を自家消費することが要件で、蓄電池だけの導入は補助の対象外という点です。もう1つは予算枠で、市の公表では2026年6月29日時点の残枠が「2kW分」となっていました。申請期限は令和8年11月30日ですが、期限より前に予算が尽きる可能性があります。

糸島市の施工事例は糸島市の対応エリアページでご覧いただけます。

福岡市|太陽光とHEMSが必須、蓄電池の上限は容量で3段階

福岡市の「住宅用エネルギーシステム導入支援事業補助金」は、他市とは制度の作りが違います。

太陽光発電システムとHEMS(家庭のエネルギー使用量を見える化する機器)の設置が必須条件で、そのうえで蓄電池・V2H・エコキュート・家庭用燃料電池のいずれかを導入する場合が対象になります。太陽光とHEMSは既設のものでも認められるため、すでに両方がある家なら蓄電池だけを追加する場合も対象になりえます。一方、太陽光とHEMSがない家に蓄電池だけを入れる場合は対象になりません。

蓄電池の補助額は機器費の2分の1で、上限は容量によって3段階に分かれます。

蓄電容量上限額
9.0kWh未満15万円
9.0kWh以上14.0kWh未満30万円
14.0kWh以上45万円

エコキュートは定額2万円です。申請受付は令和8年5月7日から令和9年1月29日まで、補助枠は1億7,180万円で、予算がなくなり次第終了します。

ここで実務的な注意点があります。省エネ相談室が施工事例として掲載している福岡市内の分では、蓄電池の容量が4.9kWhから12.0kWhまで幅がありました。この区分のラインをまたぐケースがあるため、容量の選び方で受け取れる額が変わります。ただし補助額を優先して容量を大きくしても、使い切れなければ意味がありません。詳しくは蓄電池の容量の選び方でご説明しています。

みやま市|パワーコンディショナの更新も補助対象

みやま市の「ゼロカーボン推進事業補助金」には、他市にはあまりない特徴があります。パワーコンディショナの更新が補助対象という点です。

対象補助額
太陽光発電システム1kWあたり2万円(上限8万円)
蓄電池1kWhあたり2万円(上限10万円)
パワーコンディショナの更新1kWあたり1万円(上限5万円)

パワコンの寿命は10年から15年程度です。太陽光を設置してから10年が経過し、発電効率が低下したものの取替えが対象になるため、設置から年数が経っているご家庭にとって使いやすい制度です。

申請受付は令和8年5月15日から令和9年3月23日17時まで。先着順で、予算がなくなり次第終了します。対象はみやま市に居住する個人で、自らが住む市内の住宅に未使用品を設置することが条件です(リース品は対象外)。窓口は市が出資するみやまスマートエネルギー株式会社のカスタマーセンターです。

上毛町|太陽光1kWあたり5万円で県内でも高い水準

築上郡上毛町の「住宅用エネルギーシステム設置費補助金」は、太陽光が1kWあたり5万円(上限20万円)の制度です。

対象補助額
住宅用太陽光発電システム1kWあたり5万円(上限20万円)
蓄電池1kWhあたり3万円(上限10万円)
ヒートポンプ給湯器(エコキュート)購入金額の1/3(上限5万円)

太陽光は4kWの設置で上限20万円に到達します。省エネ相談室が上毛町で担当した4件の平均は6.08kWでしたので、この水準であれば上限額に届く計算です。

ただし予算総額は300万円で先着順です。補助金の総額が予算額に達した時点で受付が終了します。ご検討中の方はお早めにご相談ください。

宗像市|太陽光と同時なら蓄電池も対象。FIT認定を受けない自家消費型が条件

宗像市には「(令和8年度)宗像市地域脱炭素移行・再エネ推進重点対策加速化事業補助金」があります。環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金(重点対策加速化事業)」を財源にした制度で、個人の住宅に設置する場合、太陽光発電が出力(上限4kW)×7万円、蓄電池が価格(工事費込み・税抜)の1/3(上限6kWh)です。

条件が多い制度です。主なものは次のとおりです。

  • 蓄電池だけの導入は対象外です。この事業で導入する太陽光発電設備の附帯設備であることが条件です
  • 蓄電池は1kWhあたりの価格が14万1千円以下(工事費込み・税抜)であることが要件です(12万5千円以下となるよう努めることとされています)
  • FIT・FIPの認定を受けないこと、発電した電力量の30%以上を自家消費することが条件です
  • 既存設備の置き換えや増設は対象外です
  • 交付決定の後に着手する事業が対象で、交付決定の前に設置工事等の契約・発注をすると着手とみなされます
  • 国や地方公共団体などから他の補助金等を受けている・受けようとしている場合は対象外です
  • 家庭向けの申請は電子申請のみで、「交付申請等の手続きは、行政書士に依頼する場合を除き、申請者本人が行ってください」とされています

申請受付は令和8年5月11日から令和8年12月25日17時までで、予算額に達した場合は早期に受付を終了することがあります。最新の受付状況は宗像市の公式ページでご確認ください(2026年10月14日確認)。

市町村独自の補助金が確認できなかった自治体

ここが、比較サイトではあまり書かれない部分です。調査した15市町のうち10市町では、住宅用の太陽光発電・蓄電池を対象とした市町村独自の補助制度が確認できませんでした(2026年8月時点)。

大牟田市|市の制度は事業者向けで受付終了

大牟田市の「省エネ設備導入促進補助金」は市内で事業を営む事業者向けの制度で、住宅は対象外です。しかも受付は終了しています。

一方で大牟田市は、福岡県の「福岡カーボンクレジット倶楽部」を案内しています。こちらは後述しますが、すでに設置済みのご家庭でも申し込める制度です。

北九州市|市の支援は中小企業向け

北九州市が公開している支援制度を確認したところ、住宅用(個人向け)の補助制度は確認できませんでした。市の「中小企業の3E-Action応援事業」は事業者向けです。

行橋市|次世代自動車への補助はあるが太陽光・蓄電池は対象外

行橋市には住宅用の太陽光・蓄電池の補助はありませんが、「次世代自動車等導入補助金」があります。電気自動車は車両本体価格の5%(上限15万円)、プラグインハイブリッド車は3%(上限10万円)です。

電気自動車をお持ちであれば、V2H機器を介して車のバッテリーを住宅の蓄電池のように使えます。太陽光発電と組み合わせれば、発電した電気を車に貯めて家で使う形が実現できます。

福津市|市が「実施していない補助金情報」への注意を呼びかけている

福津市についてお伝えしたいことがあります。福津市は公式サイトで「市が実施していない補助金情報にご注意ください」という注意喚起を出しています。

実在しない補助金を前提にした営業を受けたというご相談が背景にあると考えられます。省エネ相談室が確認した限り、福津市には住宅用の太陽光発電・蓄電池を対象とした市独自の補助制度は見当たりませんでした。

もし「福津市の補助金が使えます」という話が出た場合は、制度名と市の公式ページを必ず確認してください。

筑後市|市が「支援は事業者向け」と公式に回答している

筑後市については、市の公式サイトの「市長への手紙」に「太陽光発電や蓄電池の補助はありますか」という質問と、市の回答が掲載されています。

回答では、市は「筑後市地球温暖化対策実行計画」に基づいて温室効果ガス削減の取り組みを進めており、限られた財源のなかで事業者向けの支援策を実施しているとされています。つまり住宅用(個人向け)の補助は用意されていないと読み取れます。

なお筑後市は、国の交付金を活用した「省エネ家電の購入補助」を実施しています。太陽光・蓄電池とは直接の関係はありませんが、電気代の見直しを考えるうえで知っておく価値のある制度です。

その他の自治体

直方市、飯塚市、京都郡苅田町、糟屋郡須恵町、古賀市についても、住宅用の太陽光発電・蓄電池を対象とした市町村独自の補助制度は確認できませんでした。

いずれの自治体も、福岡県の共同購入事業やカーボンクレジット倶楽部を公式サイトで案内しています。各エリアの詳細は対応エリアのページでご確認いただけます。

市の制度がなくても使える県・国の制度

お住まいの市町村に制度がなくても、福岡県や国の制度が使える場合があります。

福岡カーボンクレジット倶楽部|設置後2年以内でも申し込める

これは見落とされやすい制度です。福岡県が設立した「福岡カーボンクレジット倶楽部」は、入会届の提出日から過去2年以内に太陽光パネルや蓄電池を設置した方が対象です。

入会すると先着1,000名に5,000円分のQUOカードが贈られます。会費は無料で、年1回の自家消費量の報告(モニター画面の写真を提出)が必要です。

倶楽部会員が太陽光発電で削減したCO2排出量は福岡県がとりまとめ、国の認証を得たクレジットとして企業に販売されます。その収益が県の環境保全活動に使われる仕組みです。

すでに設置済みのご家庭でも申し込めるのが最大の特徴です。過去2年以内に設置された方は確認してみる価値があります。

福岡県の共同購入事業

福岡県は、太陽光発電設備・蓄電池の共同購入事業を実施しています。県がまとめて発注することでスケールメリットを活かし、価格を抑える仕組みです。参加者を募集する形で運用されているため、募集時期を確認する必要があります。

国の補助制度

国にも住宅の省エネ設備を対象とした制度があります。年度ごとに内容が変わるため、ご検討の時点で使えるものをお調べしてご案内しています。

国の制度も含めた補助金の全体像と、国の制度のくわしい内容は、次の記事でまとめています。

補助金を使うときに注意したい5つのこと

15市町を調査するなかで見えてきた、実務上の注意点をお伝えします。

予算に達した時点で受付が終了する

ほとんどの制度が先着順で、予算枠に達すると期限より前に終了します。糸島市は2026年6月29日時点で残枠が「2kW分」、上毛町は予算総額が300万円です。「期限まであるから大丈夫」とは考えないほうが安全です。

蓄電池だけの導入は対象外になる制度がある

糸島市は発電した電力量の30%以上の自家消費が要件のため、蓄電池単体は対象外です。福岡市も太陽光とHEMSが必須条件です。

すでに太陽光をお使いで蓄電池だけを追加したい場合、補助金が使えないケースがあることを前提に検討する必要があります。

年度が替わると内容が変わる

補助制度は年度単位です。金額・要件・期限が変わることも、制度そのものがなくなることもあります。この記事の内容は2026年8月時点の調査に基づくものですので、実際にご検討される際は各自治体の公式ページで最新の情報をご確認ください。

着工前の申請が必要な制度がある

工事を始めてから申請しても受け付けてもらえない制度があります。契約前に申請の順序を確認しておく必要があります。

実在しない補助金を前提にした営業に注意する

福津市が注意喚起を出しているとおり、実在しない補助金の話が出ることがあります。判断の目安は次の3点です。

  • 制度の正式名称を言えるか
  • 自治体の公式ページを示せるか
  • 予算の残り状況を確認しているか

この3つが揃わない話は、いったん保留にしてご自身で自治体に確認されることをおすすめします。

業者選びで確認できることは福岡で太陽光・蓄電池の業者を選ぶ前に確認できる6つのことにまとめています。見積書の見方や、補助金の話が出たときの確認方法もご説明しています。

九州電力の卒FIT買取単価と売電先の選び方は九州電力の卒FIT買取は7円/kWh|売電先を比べる前に確認すべきことでご説明しています。

補助金を引く前の金額を知っておく

補助金の額が分かっても、設備そのものの相場を知らないと実質負担額が計算できません。

どちらも経済産業省が公表しているデータに基づく水準です。この金額から補助金を引いた額が、実際のご負担になります。

太陽光と蓄電池を両方入れる場合の総額

両方をご検討の場合は、合わせた総額で見ておくほうが判断しやすくなります。

公的単価と福岡県内の併用90件の平均構成(太陽光6.11kW+蓄電池9.84kWh)で計算した目安を太陽光発電と蓄電池をセットで導入する完全ガイド|福岡の施工事例133件のうち併用90件と費用相場に掲載しています。

ご相談はお気軽に

お住まいの市町村で今使える制度は、ご相談いただければその時点の状況をお調べしてお伝えします。確認できた制度だけを、出どころとあわせてご案内します。使える制度がない場合は「ありません」とお伝えします。

省エネ相談室は福岡県内で太陽光発電・蓄電池の施工を担当しており、各自治体の制度と申請の流れを把握しています。無理な勧誘はいたしません。

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まとめ|福岡県は自治体によって大きく差がある

  • 市町村独自の制度があるのは5自治体(糸島市・福岡市・みやま市・上毛町・宗像市)。調査した15市町のうち10市町では確認できなかった
  • 上毛町の太陽光は1kWあたり5万円(上限20万円)。4kWで上限に到達する
  • みやま市はパワーコンディショナの更新も対象。設置から10年以上経ったご家庭に使いやすい
  • 糸島市・宗像市は蓄電池だけの導入が対象外。福岡市も、太陽光とHEMSがない家に蓄電池だけを入れる場合は対象外(既設の太陽光とHEMSがあれば対象になりうる)。いずれも太陽光との組み合わせが要件になっている
  • 市の制度がなくても福岡カーボンクレジット倶楽部が使える場合がある。過去2年以内の設置なら申し込める
  • ほとんどの制度が先着順。予算枠に達すると期限前に終了する

補助金は金額の大きい制度ほど早く枠が埋まります。ご検討中であれば、お住まいの自治体の状況を早めに確認しておくことをおすすめします。

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